英単語・シーザー・サラダ
「シーザー」と聞いて、まず思い浮かぶのは、古代ローマの将軍カエサル(英語名シーザー)。でも、イタリアンのメニューなどによく出てくるシーザーサラダは、このカエサルとはまったく関係がない。
シーザーサラダの名前は、アメリカ合衆国に隣接するメキシコのティファナにある、「シーザーズ・パレス」というホテルの経営者シーザー・ガルディーニに由来する。1942年の7月4日(アメリカの独立記念日)、このホテルのレストランに、アメリカのハリウッドから、おおぜいの客が押し寄せていた。当時のアメリカでは、禁酒法が施行されていたため、アメリカ人が国境を越え、メキシコでパーティーを開くのは、珍しいことではなかったのだ。
しかし、、その日訪れた客の数は、ホテル側の予想をはるかに上回っていたため、食料が不足してしまう。そこで、シーザー・ガルディーニは、レタス、ガーリックオイル、レモン、卵、おろしチーズ、ウスターソース、クルトン、コショウというありあわせの材料で、サラダを作った。これが、アメリカ人の間でたちまち評判になり、「シーザーサラダ(Caeser salad)」として、全米に広まっていったのだ。
英単語・七面鳥とトルコ
七面鳥は英語で「ターキー(turkey)」。トルコも「ターキー(Turkey)」。どちらも同じ綴りなのは、実はこの言葉が伝わる過程で、若干の混乱がおきたからである。
そもそも、「ターキー」という単語は、もともと七面鳥ではなく、ホロホロ鳥を指す言葉だった。ホロホロ鳥は、西アフリカ原産の食用鳥で、トルコを経由してヨーロッパに伝わった。そこで、イギリス人は、この鳥を「トルコのニワトリ」という意味で、「ターキー・コック(turkey cock)」と呼ぶようになった。ところが、大航海時代の16世紀初頭、スペイン人が北米原産の七面鳥をメキシコから持ち帰り、それがヨーロッパ各国に広まると、なぜかホロホロ鳥に変わって、七面鳥が「ターキー・コック」と呼ばれるようになり、やがてそれが縮まって「ターキー」となった。一方、ホロホロ鳥は「ギニアファール(guinea fowl)」と呼ばれるようになった。ちなみに、「トーク・ターキー(talk turkey)」といえば、「率直に話し合う」という意味である。
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