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英語で使われている単語等にはいろいろな意味があります。それを明快に楽しく解説しています。
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英単語・フロアー
イギリスでは「ファースト・フロア」が「二階」になるのは、どうして?
イギリス英語とアメリカ英語では、よく知られているように、ビルの階数の数え方が違っている。
アメリカ英語では、地上階から「ファースト・フロア、セカンド・フロア…」と数えていくが、イギリス英語では、地上階は「グランド・フロア」で、二階が「ファースト・フロア」となる。
では、なぜ、イギリス英語では、二階を「ファースト・フロア」と呼ぶようになったのだろうか?
その由来は、中世にまでさかのぼる。当時は、敵がいつ城や館を襲ってくるかわからなかった。そこで、敵の侵入を防ぐため、城や館の入り口は、階段を上がった先の「二階」に設けるのが主流だった。つまり、“最初”に足を踏み入れるのが、「二階」だったので、「二階を「ファースト・フロア」と呼ぶようになり、地上階が「グランド・フロア」となった。
その後、時代が進むと世の中が安定し、わざわざ「二階」に出入り口を設ける必要がなくなり、人々は地上階から出入りするようになった。そころが、階の呼び方は、そのまま残ったというわけである。

英語で「ファースト」「セカンド」が「ワン」「ツー」と似ても似つかないのはなぜか?
「フォー(four)」は「フォース(fourth)」、「ファイブ(five)」は「フィフス(fifth)」、となるのに、「ファースト(first)」(一番目の)と「セカンド(second)」(二番目の)という序数詞は、基になる「ワン」と「ツー」とは、全く違った言葉だ。
そもそも、「ワン」と「ファースト」、「ツー」と「セカンド」は、語源からして別物である。「ファースト」の基になったのは、「前」を表す「フォー(for)」という言葉。「フォー」は、時間や空間、条件などが「前」であることを表し、「former」(前の)や「before」(前に)といった単語にも使われている。
「一番目」は、言い換えると「一番前」ということで、この「フォー」に、最上級の語尾であった「st」がつけられ、「forst」という言葉が生まれた。その後「fyst」や「ferst」「firste」と変化し、中世の頃、「first」となった。
一方、「セカンド」は、中世の頃、フランスから入ってきたラテン語系の言葉。もともと、英語で「二番目」を表す言葉には「oper」というのがあったが、ノルマン人の征服によって多くの大陸系の言葉が入り込み、「二番目」という言葉も「セカンド」の取って代わられたのである。
ちなみに、「oper」は、「もう一つ」を指す「アザー(other)」という単語に変化して残っている。
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英単語・ナポレオン
英語で「有名人の最後の言葉」とは決してほめ言葉ではない?
「余の辞書に不可能と言う文字はない」とは、言わずと知れたナポレオンの言葉。だが、そんな威勢のいい言葉をはっしても、結局は戦いに敗れて島流しになってしまった。
こんなふうに、歴史上の人物が残した名セリフには聞こえはいいが、実体が伴わないもの少なくない。「これは、全ての戦争を終わらせるための戦争だ」とか「人類は同じ過ちを繰り返さない」とか。
そこから英語では、「famous last words」(歴史上の有名人が死に際に残した言葉)が、「真実味に欠けた言葉」という皮肉で使われるようになった。
例えば、「社長が、今年の冬のボーナスははずむって、言ってたぜ」と言うセリフに対して、「Famous last words」(口だけだよ)と切り返すのである。

英単語・白鳥
英語で人生最後の作品が「白鳥の歌」と呼ばれるマル秘エピソード
夏目漱石の「明暗」、太宰治の「グッドバイ」、三島由紀夫の「天人五衰」(四部作『豊饒の海』第四巻)といえば、いずれも絶筆となった作品。英語では、こうした作家の最後の作品を「白鳥の歌(swan song)」と言う。
これは、「白鳥は、死の直前に美しい声で歌う」と言う古い言い伝えに由来する。このロマンチックな言い伝えが、多くの詩人に読まれたこともあって、やがて作家に限らず、芸術家の最後の作品と言う意味で使われるようになった。また、新聞や雑誌では、大統領や首相の退陣声明の意味で使うこともある。
ただし、「白鳥は、死ぬ直前に美しい声で歌う」と言うのは、人間の生み出した作り話。そもそも白鳥は、歌うような鳴き声は出さない鳥だ。
英単語・動物を使った英語
秘密が漏れたとき「猫を袋から出す」のにはわけがある
英語には「猫を袋から出す(let the cat out of the bag)」と言う表現がある。意味は「秘密が漏れる」。なぜ、猫を袋から出すと、秘密がもれたことになるのだろうか?
この言い回しのルーツは、8世紀始めのヨーロッパ。当時、イスラム教徒が南ヨーロッパを占領していたが、豚肉を不浄の物とする彼らは、豚肉の売買を禁止する法律を制定した。
しかし、ほどなく闇市が開かれるようになり、ヨーロッパの農民達は、子豚を大きな袋やバッグに入れて運んだ。ときおり、豚の代わりに猫をいれ、カムフラージュする人もいたが、何かの拍子手袋やバッグが開き、猫が飛び出すこともあったという。そこから、「秘密を漏らす」ことを「猫を袋から出す」と言うようになり、やがて英語にも取り入れられたと言うわけである。

「狸寝入り」をするのは英語ではタヌキではなくコレ!
動物には、敵と遭遇した時、逃げ切れる「安全距離」と、もはや逃げ切れない「危険距離」がある。うっかりしていて、敵に「危険距離」に進入されると、もはや手遅れで、餌食となるしかない。
ところが、タヌキは、敵が「危険距離」に侵入してくると、失神してしまう。そして敵が「安全距離」まで遠ざかると、ムクッと起き上がり、一目散に逃げていく。この習性から、日本語では、寝たふりをすることを「タヌキ寝入り」と呼ぶようになった。
しかし、英語で「タヌキ寝入り(raccoon dog sleep)」と言っても通じない。英語では、タヌキではなく、狐を使って「fox sleep」というからである。
じつは、狐も寝たふりをするのだ。といっても、タヌキとは違って、獲物を狙うときである。例えば、野鳥を狙うときは、寝たふりをして、油断した鳥が近くまでやってくると、さっと起き上がってくらいつくのである。同じ寝たふりでも、本来、狩猟民族の言葉である英語では、敵を襲う狐の寝たふりに注目し、慣用句に取り入れられたと言うわけだ。


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