英単語・使われない英語
ツナサンドやツナおにぎり、ツナパスタやツナサラダなど、いろいろな料理に使われているツナ。日本人にとっても身近な食材なので、ツナを和製英語か何かだと思っている人がいるかもしれないが、「ツナ(tuna)」はれっきとした英語で、ズバリ「マグロ」という意味。
その一方で、日本では、ツナ缶のことをシーチキンとも呼ぶが、日本メーカーの商品名だ。なお原料には、マグロのほかにカツオも使われているそうだ。
もっとも、「シーチキン」という言葉自体は、和製英語ではなく、欧米でもちゃんと通じる英語。あちらでは、「ビンナガマグロ」のフレークのことを「シーチキン(sea chicken)」(海の鶏肉)と呼ぶのだ。これは、鶏肉のように高タンパク、低脂肪だということから、考え出された英語で、日本でおなじみのシーチキンという商品名は、そこからとられたものだという。
英会話・日本では通じない英単語
欧米では、自宅に親しい人や親戚を招いて、パーティーを開くことがよくある。その際、覚えておきたいのが「トースト(toast)」という言葉。「トースト」には、「こんがり焼いたパン」という意味があるので、こう声をかけられたとき、うっかりパンを手にした日本人もいたというが、もちろんそれは間違い。「トースト」には「乾杯」という意味があり、お酒の席では頻繁に使われる言葉だ。
それにしても、なぜパンの「トースト」が「乾杯」の意味になるのだろうか?
その関係は、古代ローマ時代にまでさかのぼる。古代ローマには、焼いたパンを一切れ、ワインの中に入れるという習慣があった。パンの焦げがワインの酸味を中和し、香りを高め、まろやかな味にするからだ。この習慣は、シェークスピアの時代の英国まで続き、いつしか「乾杯」=「トースト」になったのである。
ちなみに、誰かに向かって乾杯するときには、、「Here's to you.」(君のために乾杯)のフレーズもよく使われる。映画『カサブランカ』のき「君の瞳に乾杯!」という名せりふは、このフレーズを応用した「Here's looking at you,kid.」。ヒロインの潤んだ瞳に自分の姿が映る様子を見て、ボギーが口にしたキザなセリフである。