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英語で使われている単語等にはいろいろな意味があります。それを明快に楽しく解説しています。
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英単語・動物を使った英語
秘密が漏れたとき「猫を袋から出す」のにはわけがある
英語には「猫を袋から出す(let the cat out of the bag)」と言う表現がある。意味は「秘密が漏れる」。なぜ、猫を袋から出すと、秘密がもれたことになるのだろうか?
この言い回しのルーツは、8世紀始めのヨーロッパ。当時、イスラム教徒が南ヨーロッパを占領していたが、豚肉を不浄の物とする彼らは、豚肉の売買を禁止する法律を制定した。
しかし、ほどなく闇市が開かれるようになり、ヨーロッパの農民達は、子豚を大きな袋やバッグに入れて運んだ。ときおり、豚の代わりに猫をいれ、カムフラージュする人もいたが、何かの拍子手袋やバッグが開き、猫が飛び出すこともあったという。そこから、「秘密を漏らす」ことを「猫を袋から出す」と言うようになり、やがて英語にも取り入れられたと言うわけである。

「狸寝入り」をするのは英語ではタヌキではなくコレ!
動物には、敵と遭遇した時、逃げ切れる「安全距離」と、もはや逃げ切れない「危険距離」がある。うっかりしていて、敵に「危険距離」に進入されると、もはや手遅れで、餌食となるしかない。
ところが、タヌキは、敵が「危険距離」に侵入してくると、失神してしまう。そして敵が「安全距離」まで遠ざかると、ムクッと起き上がり、一目散に逃げていく。この習性から、日本語では、寝たふりをすることを「タヌキ寝入り」と呼ぶようになった。
しかし、英語で「タヌキ寝入り(raccoon dog sleep)」と言っても通じない。英語では、タヌキではなく、狐を使って「fox sleep」というからである。
じつは、狐も寝たふりをするのだ。といっても、タヌキとは違って、獲物を狙うときである。例えば、野鳥を狙うときは、寝たふりをして、油断した鳥が近くまでやってくると、さっと起き上がってくらいつくのである。同じ寝たふりでも、本来、狩猟民族の言葉である英語では、敵を襲う狐の寝たふりに注目し、慣用句に取り入れられたと言うわけだ。
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英単語・ドッグデイ
「ドッグデイズ」って、どんな時期のこと?
最近は、夏本番を迎えると、コンビニやスーパーの店頭にも、ウナギ弁当やウナギの蒲焼が並ぶ。ご存知のように、土用の丑の日にウナギを食べると、夏ばてすることなく、暑い季節を乗り越えられると言われているからである。
一方、英語では、そういう猛暑の季節を「ドッグデイズ(dog days)」と呼ぶ。英語では、なぜ「犬」が出てくるのだろうか?
これには、星座が関係している。正座の大犬座はえいごでは「キャニス・メジャー(Canis Major)」と言うが、その主星であるシリウスは、別名「ドッグスター(dog star)」と呼ばれる。そこから、この「ドッグスター」が太陽と同じ時期に昇る時期(7月3日~8月11日)を「ドッグデイズ」と呼ぶようになり、夏の暑い日のことや猛暑のことも「ドッグデイズ」と呼ぶようになったのだ。
ちなみに、俗説では、あるイギリス人がインドを訪れた際、あまりの暑さに家の中でぐったりしていると、犬だけは、外を走り回っていた。そこから、「こんな暑い日は、犬たちだけの日だわ(These hot days are only for dogs .)」と言い、「ドッグデイズ」という言い方が生まれたとも言われる。

「猫や犬が降る」と言う表現の由来とは
英語では、「花吹雪」のことを「It rains flowers.」、「地の雨が降る」ことを「It rains blood.」と言うが、英語には「It is raining cats and dogs.」と言う表現もある。
17世紀のイギリスでは、大変な数の野良猫や野良犬が走り回っていた。当時は、排水路が設置されていなかったので、激しい雨が降ると、猫や犬が街路に溢れた。
その光景が、まるで猫や犬が降ってきたように見えたことから、こんな表現が生まれたと言う。
また、猫は大雨を招き、犬は大風を招くという迷信から、嵐の時、「猫や犬が降ってくる」と言う表現が生まれたと言う説もある。
ただし、この表現、受験勉強中心の日本では、比較的知られた慣用句だが、英語圏の日常会話ではほとんど死語化している。
だから、日本人がいきなり使ったりすると、「あなたはシェイクスピアのような人だ」とからかわれることになる。
英会話・グレーハウンド
灰色ではないのに「グレーハウンド」と呼ばれる不思議
グレーハウンド」と言う種類の犬がいる。視力と走力に優れ、古くから猟犬として親しまれてきた犬だが、その犬種名を分解すると、「グレー(灰色)」と「ハウンド(猟犬)」となる。
かといって、実際にグレーハウンドを見てみると、決して「灰色の猟犬」とは言えない。黒や茶色に白、さらに白地に茶色のぶちの入ったグレーハウンドもいる。
じつは、「グレーハウンド」の「グレー」は、灰色を意味する「グレー」ではない。中世英語の「grei-hound」に由来し、さらにそれはスカンジナビア語の「grey-houndr」が転訛したもの。
このスカンジナビア語の「グレー」は、灰色とは関係なく、「メス犬」と言う意味。つまり。「グレーハウンド」とは、もとは「メスの猟犬」と言う意味だったのだ。

無駄なものにたとえられる、かわいそうな動物
六畳一間のアパート暮らしなのに、大きな和ダンスやキングサイズのベッドをもらっても、ありがた迷惑で置き場がない。日本語では、このように置き場や使い道に困るもののことを、「無用の長物」と呼ぶが、英語では、何と「白い象」と呼ばれている。
たしかに、六畳一間のアパート暮らしでも、大豪邸に住んでいても、白い象をプレゼントされたら困るだろうが、よりによって白い象が、「無用の長物」の象徴となったのは、なぜだろうか?
ルーツは、インドの故事にある。その昔、インドでは白い象が神聖視されていたが、飼育するには大金が必要だった。そこで、昔の国王は、嫌いな家臣にわざと白い象を贈り、破産に追い込んだのである。
この古いエピソードから、白い象が「金のかかる厄介なもの」や「無用の長物」を表すシンボルとなったと言うわけだ。


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