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英語で使われている単語等にはいろいろな意味があります。それを明快に楽しく解説しています。
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英語で「ベル」は?
英語で呼び鈴の「ベル」にはこんなにいろいろな意味がある!
日本の漫画では、何かがハッとひらめいた時の様子を、登場人物の頭上に電球の絵をかいで表現することがある。電球がピカッと光る様子が、ひらめいた時のイメージにぴったりだからだろう。
英語では、「ベル(bell)」(呼び鈴)と言う単語を用いて、似たような表現をする。「Does it ring a bell ?」(その件について、何か思い当たることはないかい?)とか、「It doesn't ring a bell .」(さあ、ピンとこないなあ)というふうに言う。電球が光る代わりに、ベルが頭の中でリンリンとなっているイメージだ。
欧米では、境界の鐘をはじめ、ベルは生活に密着した日常品。特に、かつてのイギリスは世界の海を制覇し、「日の沈まない帝国」とまで呼ばれていた海運国である。海外遠征の手段となっていた船上では、航海士と機関紙との間で交わされる合図や、時を知らせる時鐘に、ベルは欠かせないものだった。
そんなことから、英語にはベルを使った慣用表現が数多くある。「as clear as a bell」は「非常に聞き(理解)しやすい」という意味。「ring person's bell」は、「人を性的魅力で魅了する」という意味だ。
英語で船のことを「彼女」と表現するのはなぜ?
日本の船には、「日本丸」のように「丸」のつく船名が多い。これは、鎌倉時代にすでに見られた慣習で、城郭の一区描を指す「丸」に由来する説、「牛若丸」など子供の名前に「丸」をつける慣習から来ている、とする説などがある。
英語では、「シップ(ship)」(船)を「シー(she)」で受ける慣習がある。「it」といっていいところを「She is coming into port.」(船が港にやってくる)などと表現するのだ。
この慣習は、その昔、航海の安全を祈って、新しく建造された船を女神(goddess)に捧げたことから生まれた。その際、船のへさきに女神の像が彫られることが多かったため、船を「彼女(she)」と呼ぶようになったといわれる。
船のほかには、国(country)、地球(earth)、列車(train)、月(moon)、海(sea)、なども「she」で表される。ただし、英語のネイティブ・スピーカーが、これらの単語に「女性らしさ」を感じているかというと、そうとは言えない。「母校」「母国」「母艦」という言葉に、日本人が特に女性らしさを感じないように、英語でも、あくまで古くからの慣習として認知されているだけのことだ。
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英語でギリシャ語とは?
英語で「それはギリシャ語だ」と言われたら?
アメリカ人やイギリス人の会話では、「それは私にとってはギリシャ語だ(It's Greek to me )」というセリフが出てくることがある。このセリフは「意味不明」「わからない」と言う意味で使われている。
「ギリシャ語」が、わけのわからない言葉扱いされるのは、ラテン語全盛の時代に端を派している。ラテン語のことわざに、すでに「Graecum est ;non potest legi」と言う言葉があるが、英語では「It is Greek ; it caannot be read .」となり、直訳すれば「それはギリシャ語だ。読めない」となる。古代ローマ時代から、ギリシャ語は難解で、それは後世も変わらなかったというわけだ。
このラテン語のことわざを英語で有名にしたのが、シェイクスピアの戯曲『ジュリアス・シーザー』。シーザーが皇帝になるのを拒否したことについて、哲学者キケロが、キャスカという人物に語る場面で、キケロは第三者に立ち聞きされるのを恐れて、ギリシャ語で話す。
聞いているキャスカは何のことかわからず、「それは私にとってはギリシャ語だ」と答えた。シェイクスピアは、ラテン語のことわざを頭に入れて、英語でチンプンカンプンの意味をこう表現したのである。
ギリシャ文明はヨーロッパ文明の根幹にあるものの、ギリシャ語は、ヨーロッパではチンプンカンプンのイメージがあるようだ。「Greek」だけでも、「理解できないこと」を意味するのだ。

英語で「彼は快晴な人!」といったらほめ言葉になる?
日本語で「お天気や」と言うと、「気の変わりやすい人、移り気な人」と言う意味。前の日、部下にガミガミ怒鳴っていたと思ったら、翌日は人が変わったように仏顔になる上司など、お天気屋に振り回されて、苦労している人も多いだろう。
人間の性格を変わりやすい天気にたとえるのは、よその国でも同じようで、英語にも「ウェザー(weather)」(天気)を使った慣用句がある。たとえば、「He's s fair-weatherman.」(彼はちゃっかりしてるからなあ)と言う言い回しがそうだ。
「フェア・ウェザー(fair weather)」はもともと「晴天」の意味。そこから、「いつも晴天」→「調子がいい、ちゃっかりしている」と言う意味で使われるようになった。
逆に、どんなときにも親身になってくれる人のことは、「He remained a good friend in all weathers.」(彼はどんな天気(境遇)の時にもよい友達だった)と言う。
英語・ことわざ
英語で「重箱の隅をつつく」に使われるアルファベット文字とは
社会人に成り立てホヤホヤの新入社員は、どんなに頑張って企画書を作っても、上司からここはこう変えろとか、これじゃ伝わらないとか、ケチばかり付けられるもの。「そんなに重箱の隅をつつかなくてもいいじゃないか」と思うものだ。
この「重箱の隅をつつく」という慣用句は、日本ならではのものだが、英語にも似たようなニュアンスの慣用句がある。「Cross the t's and dot the i's」だ。
これは、直訳すると、「tの横線を引き、iの点を打つ」という意味。筆記体で英文を書くとわかるが、「t」の横線と「i」の点は、細かい部分ではあっても、大事なポイント。これを忘れると、「t」「i」の区別がつかなくなってしまう。
このことから、この慣用句は、「細かい点にまで気を配る」という、いい意味で使ったり、「些細なことばかり取り上げる」という悪い意味で用いられる。

英語で「給水車に乗っている」は、何のたとえ?
食事の席で、同席者にお酒をすすめた時、「I'm on the wagon now.」という答えが返ってきたら、びっくりしないだろうか。直訳すれば、「今、ワゴン車に乗っているので」。そのまま受け取ると、チンプンカンプンな話になってしまう。
この「on the wagon」には「禁酒している」という意味がある。この「wagon」は、細かく言えば「water wagon」のことで、行軍中の軍隊などが水を運搬するのに用いる「給水車」を指す。
なぜ「給水車に乗っている」が「禁酒」の意味になるのかというと、「水しかないところにいる」→「水だけを飲んで、アルコールは飲んでいない」という連想によるもの。逆に、「禁酒を止めている」というときは、「off the wagon」を使えばいい。
もっとも、このユーモラスな慣用句は、意味を知っているだけで十分。ふつうは「I have stopped drinking 」という直接的な表現でOKだ。


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